元宮尺間大社の歴史
元宮尺間大社(もとみやしゃくまたいしゃ)は、大分県佐伯市弥生大字大坂本にある神社です。その歴史は古く、奈良時代後期に創建されたと伝えられています。
修行僧・高司盛雲と創建の伝説
元宮尺間大社の創建は、奈良時代後期に、高司盛雲(たかつかさせいうん)という修行僧がこの地で修行を積み、尺間山の山頂で奇瑞(めでたいしるし)を得て、祠を建立したことに始まるとされています。高司盛雲は、その後、現在の元宮尺間大社の場所に御堂を開き、人々の信仰を集めました。
尺間権現信仰と修験道の歴史
平安時代には、尺間山が山岳信仰の対象となり、元宮尺間大社もまた、修験道の霊場として栄えました。尺間権現は、神仏習合の神であり、山伏や修験者から篤く信仰されました。元宮尺間大社は、修験道の修行の場として、また、霊験あらたかな場所として、多くの人々が訪れました。
江戸時代から現代への変遷
江戸時代に入ると、元宮尺間大社は、佐伯藩主毛利家の祈願所となり、社殿の修復や神領の寄進など、様々な支援を受けました。明治時代に入ると、神仏分離令により、元宮尺間大社は、仏教色の強い神宮寺と分離されました。その後も、地域の人々の信仰を集め続け、現在に至ります。
元宮尺間大社のご祭神とご利益
元宮尺間大社の祭神は、尺間権現です。尺間権現は、神仏習合の神であり、その正体は明らかではありません。しかし、古くから、開運招福、商売繁盛、家内安全、厄除けなど、様々なご利益があると信仰されてきました。
尺間権現の御神徳
尺間権現は、その名の通り、尺間山に宿る神として信仰されています。山の神、水の神、農業の神としての側面を持ち、人々の生活を守護するとされています。また、修験道の神としても信仰されており、心身の purification や修行の成就を祈願する人々も訪れます。
元宮尺間大社の境内
元宮尺間大社の境内は、緑豊かな森に囲まれており、静かで厳かな雰囲気が漂っています。本殿、拝殿、神楽殿、社務所など、様々な建物が点在しており、それぞれに歴史と風格を感じさせます。
本殿
本殿は、元宮尺間大社の最も重要な建物であり、ご祭神が祀られている場所です。現在の本殿は、江戸時代後期に再建されたもので、三間社流造の建築様式を伝えています。重厚な茅葺屋根と朱塗りの柱が特徴で、荘厳な美しさを放っています。
拝殿
拝殿は、参拝者がお参りをする場所です。本殿の前に位置し、広々とした空間が広がっています。参拝者はここで、二礼二拍手一礼の作法でお参りします。
神楽殿
神楽殿は、神楽が奉納される場所です。神楽とは、神様を祀るために行われる舞踊であり、元宮尺間大社では、例祭の際に、神楽が奉納されます。神楽殿は、神楽の舞台となるだけでなく、地域の人々の集いの場としても利用されています。
社務所
社務所は、お守りやお札を授与したり、ご祈祷の受付を行ったりする場所です。また、元宮尺間大社の歴史やご祭神について、詳しく知りたい場合は、社務所の職員に尋ねることもできます。
その他
境内には、他にも、手水舎、絵馬掛け、ご神木などがあります。特に、ご神木であるクスノキは、樹齢数百年と伝えられており、神聖な雰囲気を醸し出しています。また、境内には、樹齢数百年のイチョウの木や、四季折々の花が咲く庭園など、見どころがたくさんあります。
元宮尺間大社の年間行事
元宮尺間大社では、年間を通して様々な祭典や行事が行われています。これらの行事は、地域の人々にとって、大切な交流の場であり、伝統文化を継承する場でもあります。
歳旦祭(1月1日)
歳旦祭は、新年を祝い、一年の平安を祈願する祭りです。元旦の朝、神職が祝詞を奏上し、参拝者は、新しい年への願いを込めて、お参りします。
節分祭(2月3日)
節分祭は、豆まきをして、邪気を払い、福を招き入れる祭りです。元宮尺間大社では、毎年、地元の子供たちが参加する豆まきが行われ、多くの人で賑わいます。
祈年祭(2月17日)
祈年祭は、豊作を祈願する祭りです。神職が祝詞を奏上し、五穀豊穣を祈ります。
例祭(7月21日)
例祭は、元宮尺間大社の最も重要な祭りであり、盛大に開催されます。神輿の渡御や、夜店、花火大会など、様々な催しが行われます。
新嘗祭(11月23日)
新嘗祭は、その年に収穫された新穀を神々に捧げ、感謝の気持ちを伝える祭りです。神職が祝詞を奏上し、五穀豊穣を祈ります。
除夜祭(12月31日)
除夜祭は、一年を締めくくり、新しい年を迎える祭りです。神職が祝詞を奏上し、新しい年への願いを込めて、お参りします。
元宮尺間大社の祭典と催し
元宮尺間大社では、年間行事以外にも、様々な祭典や催しが行われています。これらの行事は、地域の人々にとって、楽しみであり、交流の場でもあります。
どんど焼き(1月15日)
どんど焼きは、正月に飾った門松やしめ縄などを燃やし、その火で焼いた餅を食べることで、無病息災を祈願する行事です。
夏越の大祓(6月30日)
夏越の大祓は、半年間の罪穢れを祓い清める神事です。茅の輪くぐりや人形(ひとがた)流しが行われます。
七五三詣(11月15日)
七五三詣は、子供の成長を祝い、今後の健康と幸福を祈願する行事です。3歳、5歳、7歳の子供が晴れ着を着て、神社にお参りします。
その他の催し
元宮尺間大社では、上記以外にも、様々な催しが行われています。例えば、春には、桜まつり、秋には、紅葉まつりなどが開催され、多くの人々が訪れます。また、境内では、定期的に、コンサートや展示会なども開催されており、地域文化の発展に貢献しています。
元宮尺間大社のご参拝・ご祈祷
元宮尺間大社は、誰でも自由にお参りすることができます。ただし、参拝する際には、いくつかの注意点があります。
元宮尺間大社の参拝時間
元宮尺間大社の参拝時間は、特に決まっていません。
元宮尺間大社の参拝方法
元宮尺間大社の参拝方法は、以下の通りです。
鳥居をくぐる: 鳥居は、神域と俗界を分ける門です。鳥居をくぐる際は、一礼しましょう。
手水舎で清める: 手水舎は、手や口を清める場所です。柄杓を使って、左手、右手、口の順に清めます。
お賽銭を入れる: お賽銭は、神様への感謝の気持ちを表すものです。金額は、いくらでも構いません。
鈴を鳴らす: 鈴は、神様を呼ぶためのものです。鈴を鳴らして、神様をお迎えしましょう。
二礼二拍手一礼する: 二礼二拍手一礼は、一般的な神社の参拝方法です。深く二礼し、二回手を打ち、最後に一礼します。
お祈りをする: 心の中で、日ごろの感謝の気持ちを伝えたり、願い事をしたりしましょう。
元宮尺間大社のご祈祷
元宮尺間大社では、様々なご祈祷を受け付けています。家内安全、交通安全、商売繁盛、安産祈願、厄除け、病気平癒、合格祈願など、ご希望に応じて、ご祈祷を受けることができます。ご祈祷を希望する場合は、事前に社務所に連絡し、予約をする必要があります。
元宮尺間大社のお守り・お札
元宮尺間大社では、様々なお守りやお札を授与しています。お守りは、身に着けることで、ご利益があるとされています。
お札は、家に祀ることで、家内安全や商売繁盛などを祈願することができます。特に、開運招福や交通安全のお守りは、多くの人々に人気があります。
元宮尺間大社へのアクセス
元宮尺間大社へのアクセスは、車でのアクセスが便利です。
車でのアクセス
大分自動車道「佐伯IC」から約20分です。
駐車場:元宮尺間大社には、無料駐車場が完備されています。
公共交通機関を利用する場合は、JR日豊本線「佐伯駅」からバスで約30分、「大坂本」バス停で下車、徒歩約10分です。
元宮尺間大社周辺の観光スポット
元宮尺間大社周辺には、豊後二見ヶ浦や道の駅やよいなど、自然や食を楽しめる観光スポットがあります。
豊後二見ヶ浦
豊後二見ヶ浦は、夫婦岩と呼ばれる二つの岩が海に浮かぶ景勝地です。縁結びのパワースポットとしても知られており、多くのカップルが訪れます。また、夏には、海水浴場としても賑わいます。
道の駅やよい
道の駅やよいは、佐伯市弥生にある道の駅です。地元の特産品やお土産が買えるほか、レストランでは、新鮮な魚介類を使った料理を楽しむことができます。
その他の観光スポット
元宮尺間大社周辺には、上記以外にも、様々な観光スポットがあります。
番匠おさかな館: 新鮮な魚介類が食べられる市場です。
佐伯城跡: 戦国時代に毛利氏が築いた城跡です。
佐伯市歴史資料館: 佐伯市の歴史や文化を紹介する資料館です。
元宮尺間大社周辺のグルメ
元宮尺間大社周辺には、佐伯ラーメンやごまだしうどん、新鮮な魚介類など、美味しいグルメが楽しめるお店がたくさんあります。
佐伯ラーメン
佐伯ラーメンは、佐伯市のご当地グルメです。豚骨ベースのスープに、中太のストレート麺が特徴です。チャーシューやネギ、メンマなどがトッピングされています。あっさりとした味わいで、老若男女問わず愛されています。
ごまだしうどん
ごまだしうどんは、佐伯市蒲江町のご当地グルメです。うどんに、すりごまや醤油などを混ぜたタレをかけて食べます。ごまの風味が香ばしく、食欲をそそります。
その他のグルメ
元宮尺間大社周辺には、上記以外にも、様々なグルメが楽しめます。
関あじ・関さば: 大分県佐伯市蒲江町で獲れる高級魚です。身が引き締まっており、脂がのっていて、非常に美味しいです。佐伯市内でも、関あじ・関さばを提供するお店があります。新鮮な刺身や握り寿司で、その美味しさを堪能できます。
豊後牛: 大分県産のブランド牛で、柔らかく、ジューシーな味わいが特徴です。ステーキや焼肉などで楽しめます。佐伯市内にも、豊後牛を提供するレストランがいくつかあります。
新鮮な魚介類: 佐伯市は、リアス式海岸で、新鮮な魚介類が豊富に水揚げされます。刺身や寿司、焼き魚など、様々な料理で楽しめます。
佐伯市内には、レストランや居酒屋、カフェなど、様々な飲食店があります。地元の食材を使った料理や、郷土料理など、ぜひ色々なお店を巡ってみてください。
元宮尺間大社周辺の宿泊施設
元宮尺間大社周辺には、佐伯市内のホテルや旅館、民宿など、様々な宿泊施設があります。予算や目的に合わせて、選ぶことができます。
ホテル
佐伯市内には、ビジネスホテルやリゾートホテルなど、様々なホテルがあります。出張や観光など、様々なシーンで利用できます。ビジネスホテルは、駅周辺や市街地に多く、リーズナブルな価格で宿泊できます。リゾートホテルは、海辺や山間部にあり、美しい景色を眺めながら、ゆったりとくつろぐことができます。
旅館
佐伯市内には、歴史ある老舗旅館や、モダンなデザインの旅館など、様々な旅館があります。温泉や料理など、贅沢な時間を過ごしたい方におすすめです。佐伯市には、いくつかの温泉地があり、それぞれに特徴的な泉質の温泉があります。旅館によっては、地元の食材を使った料理や、郷土料理が楽しめます。
民宿
佐伯市内には、アットホームな雰囲気の民宿がいくつかあります。地元の人との交流を楽しみたい方におすすめです。漁師町にある民宿では、新鮮な魚介類を使った料理が楽しめます。
その他の宿泊施設
元宮尺間大社周辺には、上記以外にも、様々な宿泊施設があります。
ゲストハウス: バックパッカーや一人旅の方におすすめです。佐伯駅周辺にいくつかあります。
キャンプ場: 自然の中で、アウトドアを楽しみたい方におすすめです。佐伯市には、海辺や山間部に、いくつかのキャンプ場があります。
佐伯市内の宿泊施設は、インターネットや旅行代理店などで予約することができます。
元宮尺間大社を訪れる際の注意点
元宮尺間大社を訪れる際には、以下の点に注意してください。
服装
元宮尺間大社は、神聖な場所ですので、露出の多い服装や、派手な服装は避けましょう。また、境内を歩く際には、歩きやすい靴を履くようにしましょう。
参拝マナー
元宮尺間大社では、静かに参拝するように心がけましょう。また、境内での飲食や喫煙は禁止されています。
写真撮影
元宮尺間大社では、写真撮影が可能です。ただし、本殿内での撮影は禁止されています。また、他の参拝者の迷惑にならないように、注意しましょう。
その他
元宮尺間大社は、山間部に位置するため、夏は涼しく、冬は寒さが厳しいです。服装には注意し、防寒対策をしっかりとしておきましょう。また、山道は滑りやすい場所もありますので、足元には十分注意してください。
元宮尺間大社に関するQ&A
Q. 例祭はいつ行われますか?
A. 毎年7月21日に行われます。
Q. ご祈祷は予約が必要ですか?
A. はい、事前にご予約ください。
Q. 駐車場はありますか?
A. はい、無料駐車場がございます。
Q. 元宮尺間大社周辺でおすすめの観光スポットはありますか?
A. 豊後二見ヶ浦、道の駅やよい、番匠おさかな館などがおすすめです。
Q. 元宮尺間大社周辺でおすすめのグルメはありますか?
A. 佐伯ラーメン、ごまだしうどん、関あじ、関さばなどがおすすめです。
元宮尺間大社まとめ
元宮尺間大社は、長い歴史を持つ由緒ある神社であり、佐伯市を代表する観光スポットの一つです。美しい境内や、様々な祭典、美味しいグルメなど、魅力がたくさんあります。佐伯市を訪れる際は、ぜひ元宮尺間大社にお立ち寄りください。
元宮尺間大社は、以下のような方におすすめです。
歴史や文化に興味がある方
日本の伝統的な神社仏閣を訪れたい方
開運招福や厄除けを祈願したい方
美しい自然の中で、心を癒やしたい方
美味しいグルメを楽しみたい方
佐伯市を満喫したい方
元宮尺間大社は、きっとあなたにとって、忘れられない思い出となる場所となるでしょう。