粟島神社 - 大分県の神社まとめ

粟島神社の歴史
粟島神社（あわしまじんじゃ）は、大分県津久見市大字四浦にある神社です。その歴史は古く、社伝によれば、神功皇后の三韓征伐の際に創建されたと伝えられています。

創建と神功皇后伝説
粟島神社の創建は、神功皇后が三韓征伐からの帰途、この地に立ち寄り、戦勝を祈願したことに始まると伝えられています。神功皇后は、応神天皇の母であり、自ら兵を率いて朝鮮半島に出兵し、勝利を収めたとされる伝説的な人物です。

社殿の建立と海上安全の信仰
その後、奈良時代の養老2年（718年）に、行基菩薩によって社殿が建立されました。粟島神社は、古くから海上安全の守護神として、また、漁業の神として信仰されてきました。特に、地元の漁師たちからは篤い崇敬を受けており、豊漁と航海の安全を祈願する人々が日々参拝に訪れています。

江戸時代から現代への変遷
江戸時代には、杵築藩主能見松平家の祈願所となり、社殿の修復や神領の寄進など、様々な支援を受けました。明治時代に入ると、神仏分離令により、粟島神社は、仏教色の強い神宮寺と分離され、現在の粟島神社となりました。

粟島神社のご祭神とご利益
粟島神社の主祭神は、少彦名命（すくなひこなのみこと）です。少彦名命は、日本神話に登場する神様で、国造りや医薬、温泉、酒造りなど、様々な分野で活躍したとされています。粟島神社では、海上安全、漁業繁盛、商売繁盛、家内安全、縁結びなど、幅広いご利益があるとされています。

少彦名命の御神徳
少彦名命は、一寸法師のモデルとも言われており、その小さな体で大きな力を発揮したことから、困難を乗り越える力や、商売繁盛のご利益があるとされています。また、医薬の神としても信仰されており、病気平癒や健康祈願のために参拝する人も多いです。

その他の祭神
粟島神社には、少彦名命の他に、以下の神々も祀られています。

大己貴命（おおなむちのみこと）: 国造りや農業の神として信仰されています。
事代主命（ことしろぬしのみこと）: 海の神、恵比寿様としても知られ、商売繁盛や漁業の神として信仰されています。
これらの神々も、それぞれに様々なご利益があるとされ、粟島神社は、多くの人々の願いを叶えるパワースポットとして、親しまれています。

粟島神社の境内
粟島神社の境内は、海に面しており、美しい景色が広がっています。本殿、拝殿、神楽殿、社務所など、様々な建物が点在しており、それぞれに歴史と風格を感じさせます。

本殿
本殿は、粟島神社の最も重要な建物であり、ご祭神が祀られている場所です。現在の本殿は、江戸時代中期に再建されたもので、三間社流造の建築様式を伝えています。重厚な茅葺屋根と朱塗りの柱が特徴で、荘厳な美しさを放っています。

拝殿
拝殿は、参拝者がお参りをする場所です。本殿の前に位置し、広々とした空間が広がっています。参拝者はここで、二礼二拍手一礼の作法でお参りします。拝殿の天井には、龍や鳳凰などの彫刻が施されており、見事なものです。

神楽殿
神楽殿は、神楽が奉納される場所です。神楽とは、神様を祀るために行われる舞踊であり、粟島神社では、例祭の際に、神楽が奉納されます。神楽殿は、神楽の舞台となるだけでなく、地域の人々の集いの場としても利用されています。

社務所
社務所は、お守りやお札を授与したり、ご祈祷の受付を行ったりする場所です。また、粟島神社の歴史やご祭神について、詳しく知りたい場合は、社務所の職員に尋ねることもできます。

その他
境内には、他にも、手水舎、絵馬掛け、ご神木などがあります。特に、ご神木であるクスノキは、樹齢千年以上と伝えられており、神聖な雰囲気を醸し出しています。また、境内には、樹齢数百年のイチョウの木や、四季折々の花が咲く庭園など、見どころがたくさんあります。

粟島神社の年間行事
粟島神社では、年間を通して様々な祭典や行事が行われています。これらの行事は、地域の人々にとって、大切な交流の場であり、伝統文化を継承する場でもあります。

歳旦祭（1月1日）
歳旦祭は、新年を祝い、一年の平安を祈願する祭りです。元旦の朝、神職が祝詞を奏上し、参拝者は、新しい年への願いを込めて、お参りします。

節分祭（2月3日）
節分祭は、豆まきをして、邪気を払い、福を招き入れる祭りです。粟島神社では、毎年、地元の子供たちが参加する豆まきが行われ、多くの人で賑わいます。鬼のお面をかぶった人が登場し、子供たちが「鬼は外、福は内！」と声を上げながら豆をまきます。豆まきの後には、福豆やお菓子が配られ、子供たちは大喜びです。

祈年祭（2月17日）
祈年祭は、豊作を祈願する祭りです。神職が祝詞を奏上し、五穀豊穣を祈ります。

例祭（7月14日、15日）
例祭は、粟島神社の最も重要な祭りであり、2日間かけて盛大に開催されます。神輿の渡御や、夜店、花火大会など、様々な催しが行われます。

新嘗祭（11月23日）
新嘗祭は、その年に収穫された新穀を神々に捧げ、感謝の気持ちを伝える祭りです。神職が祝詞を奏上し、五穀豊穣を祈ります。

除夜祭（12月31日）
除夜祭は、一年を締めくくり、新しい年を迎える祭りです。神職が祝詞を奏上し、新しい年への願いを込めて、お参りします。

粟島神社の祭典と催し
粟島神社では、年間行事以外にも、様々な祭典や催しが行われています。これらの行事は、地域の人々にとって、楽しみであり、交流の場でもあります。

稚児行列（5月5日）
稚児行列は、子供たちが神職の衣装を身につけ、神社の境内を練り歩く行事です。子供たちの健やかな成長を祈願します。

夏越の大祓（6月30日）
夏越の大祓は、半年間の罪穢れを祓い清める神事です。茅の輪くぐりや人形（ひとがた）流しが行われます。

七五三詣（11月15日）
七五三詣は、子供の成長を祝い、今後の健康と幸福を祈願する行事です。3歳、5歳、7歳の子供が晴れ着を着て、神社にお参りします。

その他の催し
粟島神社では、上記以外にも、様々な催しが行われています。例えば、春には、桜まつり、秋には、紅葉まつりなどが開催され、多くの人々が訪れます。また、境内では、定期的に、コンサートや展示会なども開催されており、地域文化の発展に貢献しています。

粟島神社のご参拝・ご祈祷
粟島神社は、誰でも自由にお参りすることができます。ただし、参拝する際には、いくつかの注意点があります。

参拝時間
粟島神社の参拝時間は、午前9時から午後5時までです。ただし、祭典や行事がある場合は、時間が変更になることがありますので、事前に確認することをおすすめします。

参拝方法
粟島神社の参拝方法は、以下の通りです。

鳥居をくぐる: 鳥居は、神域と俗界を分ける門です。鳥居をくぐる際は、一礼しましょう。
手水舎で清める: 手水舎は、手や口を清める場所です。柄杓を使って、左手、右手、口の順に清めます。
お賽銭を入れる: お賽銭は、神様への感謝の気持ちを表すものです。金額は、いくらでも構いません。
鈴を鳴らす: 鈴は、神様を呼ぶためのものです。鈴を鳴らして、神様をお迎えしましょう。
二礼二拍手一礼する: 二礼二拍手一礼は、一般的な神社の参拝方法です。深く二礼し、二回手を打ち、最後に一礼します。
お祈りをする: 心の中で、日ごろの感謝の気持ちを伝えたり、願い事をしたりしましょう。

ご祈祷
粟島神社では、様々なご祈祷を受け付けています。海上安全、漁業繁盛、商売繁盛、家内安全、縁結び、子授け、安産祈願など、ご希望に応じて、ご祈祷を受けることができます。ご祈祷を希望する場合は、事前に社務所に連絡し、予約をする必要があります。祈祷内容は、個人の願い事に合わせて、神職が心を込めて祈祷を行います。

お守り・お札
粟島神社では、様々なお守りやお札を授与しています。お守りは、身に着けることで、ご利益があるとされています。お札は、家に祀ることで、家内安全や商売繁盛などを祈願することができます。特に、海上安全のお守りは、漁師や船乗り、旅行者などに人気があります。

粟島神社の神前挙式
粟島神社では、神前挙式は行っておりません。

粟島神社へのアクセス
粟島神社へのアクセスは、車でのアクセスが便利です。

車でのアクセス
東九州自動車道: 東九州自動車道「津久見IC」から約20分です。
駐車場: 粟島神社には、無料駐車場が完備されています。
公共交通機関を利用する場合は、JR日豊本線「津久見駅」からタクシーで約20分です。

粟島神社周辺の観光スポット
粟島神社周辺には、四浦半島や網代島など、美しい自然景観を楽しめる観光スポットがあります。

四浦半島
四浦半島は、リアス式海岸の美しい景色が広がる地域です。海岸線には、奇岩や洞窟などが点在しており、自然の造形美を楽しむことができます。また、半島内には、小さな漁村があり、のどかな風景が広がっています。

網代島
網代島は、粟島神社の沖合に浮かぶ無人島です。島全体が神社の境内となっており、神聖な雰囲気に包まれています。島には、樹齢数百年の木々が生い茂り、野鳥も多く生息しています。定期的に船が出ており、島に渡ることができます。

その他の観光スポット
粟島神社周辺には、上記以外にも、様々な観光スポットがあります。

つくみイルカ島: イルカと触れ合える体験型施設です。
津久見市立つくみん公園: 子供たちが楽しめる遊具や、芝生広場がある公園です。
つくみ温泉: 海の見える露天風呂が人気の温泉です。
粟島神社周辺のグルメ
粟島神社周辺には、津久見名物のひゅうが丼や、新鮮な魚介類など、美味しいグルメが楽しめるお店がたくさんあります。

ひゅうが丼
ひゅうが丼は、津久見市を代表する郷土料理です。マグロやブリなどの魚介類を漬けにしたものを、ご飯の上にのせた丼ぶりです。新鮮な魚介類の旨みが、口の中に広がります。

新鮮な魚介類
粟島神社周辺は、海に面しているため、新鮮な魚介類が豊富に水揚げされます。刺身や寿司、焼き魚、煮魚など、様々な料理で楽しめます。地元の漁師が営むお店では、獲れたての魚介類を味わうことができます。

その他のグルメ
粟島神社周辺には、上記以外にも、様々なグルメが楽しめます。

豊後牛: 大分県産のブランド牛で、柔らかく、ジューシーな味わいが特徴です。ステーキや焼肉などで楽しめます。
関あじ・関さば: 大分県佐伯市蒲江町で獲れる高級魚です。身が引き締まっており、脂がのっていて、非常に美味しいです。
やせうま: 大分県の郷土料理で、平たい麺をゆでて、きな粉や砂糖をかけて食べるものです。素朴な味わいで、子供から大人まで人気があります。
津久見市内には、レストランや居酒屋、カフェなど、様々な飲食店があります。地元の食材を使った料理や、郷土料理など、ぜひ色々なお店を巡ってみてください。

粟島神社周辺の宿泊施設
粟島神社周辺には、津久見市内のホテルや旅館、民宿など、様々な宿泊施設があります。予算や目的に合わせて、選ぶことができます。

ビジネスホテル
津久見市内には、リーズナブルな価格で宿泊できるビジネスホテルがいくつかあります。出張や観光など、様々なシーンで利用できます。シンプルな設備ですが、清潔で快適に過ごすことができます。

旅館
津久見市内には、海を望む温泉旅館や、アットホームな雰囲気の旅館など、様々な旅館があります。温泉や料理など、ゆっくりとくつろぎたい方におすすめです。

民宿
津久見市内には、アットホームな雰囲気の民宿がいくつかあります。地元の人との交流を楽しみたい方におすすめです。新鮮な魚介類を使った料理が楽しめる民宿もあります。

その他の宿泊施設
粟島神社周辺には、上記以外にも、様々な宿泊施設があります。

ゲストハウス: バックパッカーや一人旅の方におすすめです。
キャンプ場: 自然の中で、アウトドアを楽しみたい方におすすめです。
津久見市内の宿泊施設は、インターネットや旅行代理店などで予約することができます。

粟島神社を訪れる際の注意点
粟島神社を訪れる際には、以下の点に注意してください。

服装
粟島神社は、神聖な場所ですので、露出の多い服装や、派手な服装は避けましょう。また、境内を歩く際には、歩きやすい靴を履くようにしましょう。

参拝マナー
粟島神社では、静かに参拝するように心がけましょう。また、境内での飲食や喫煙は禁止されています。

写真撮影
粟島神社では、写真撮影が可能です。ただし、本殿内での撮影は禁止されています。また、他の参拝者の迷惑にならないように、注意しましょう。

その他
粟島神社は、海に面した場所にありますが、夏は蚊が多いので、虫除けスプレーなどを用意しておくと良いでしょう。また、冬は、風が強いことがありますので、暖かい服装で訪れるようにしましょう。

粟島神社に関するQ&A
Q. 例祭はいつ行われますか？
A. 毎年7月14日、15日に行われます。