比売語曽社（ひめこそしゃ） - 大分県の神社まとめ

比売語曽社（ひめこそしゃ）の歴史
比売語曽社は、大分県国東市国東町小原にある神社です。その歴史は古く、社伝によれば、景行天皇の御代に創建されたと伝えられています。

創建と神武天皇東征伝説
比売語曽社の創建については諸説ありますが、最も有力な説は、初代天皇である神武天皇が東征の際に、この地に立ち寄り、地元の豪族である宇佐津彦（うさつひこ）・宇佐津姫（うさつひめ）の協力を得て、戦勝を祈願したというものです。この時、神武天皇は、宗像三女神を祀る祠を建てたとされ、これが比売語曽社の起源となったと伝えられています。

宗像三女神信仰と海上安全の祈願
比売語曽社は、古くから海上安全の守護神として、また、漁業の神として信仰されてきました。特に、地元の漁師たちからは篤い崇敬を受けており、豊漁と航海の安全を祈願する人々が日々参拝に訪れています。

江戸時代から現代への変遷
江戸時代には、杵築藩主能見松平家の祈願所となり、社殿の修復や神領の寄進など、様々な支援を受けました。明治時代に入ると、神仏分離令により、比売語曽社は、仏教色の強い神宮寺と分離されました。その後も、地域の人々の信仰を集め続け、現在に至ります。

比売語曽社のご祭神とご利益
比売語曽社の祭神は、田心姫命（たごりひめのみこと）、湍津姫命（たぎつひめのみこと）、市杵島姫命（いちきしまひめのみこと）の宗像三女神です。これらの女神は、それぞれに異なるご利益があるとされ、比売語曽社は、多くの人々の願いを叶えるパワースポットとして、親しまれています。

宗像三女神の御神徳
田心姫命（たごりひめのみこと）：沖津宮に祀られており、交通安全、航海安全、農業、産業全般の守護神として信仰されています。
湍津姫命（たぎつひめのみこと）：中津宮に祀られており、交通安全、航海安全、安産、子育ての守護神として信仰されています。
市杵島姫命（いちきしまひめのみこと）：辺津宮に祀られており、芸能、財福、縁結びの守護神として信仰されています。
比売語曽社では、これらの三女神の御神徳により、海上安全、交通安全、安産祈願、縁結び、商売繁盛など、様々なご利益があるとされています。

比売語曽社の境内
比売語曽社の境内は、海に面しており、美しい景色が広がっています。本殿、拝殿、神楽殿、社務所など、様々な建物が点在しており、それぞれに歴史と風格を感じさせます。

本殿
本殿は、比売語曽社の最も重要な建物であり、ご祭神である宗像三女神が祀られている場所です。現在の本殿は、江戸時代中期に再建されたもので、三間社流造の建築様式を伝えています。重厚な茅葺屋根と朱塗りの柱が特徴で、荘厳な美しさを放っています。

拝殿
拝殿は、参拝者がお参りをする場所です。本殿の前に位置し、広々とした空間が広がっています。参拝者はここで、二礼二拍手一礼の作法でお参りします。拝殿の天井には、龍や鳳凰などの彫刻が施されており、見事なものです。

神楽殿
神楽殿は、神楽が奉納される場所です。神楽とは、神様を祀るために行われる舞踊であり、比売語曽社では、例祭の際に、神楽が奉納されます。神楽殿は、神楽の舞台となるだけでなく、地域の人々の集いの場としても利用されています。

社務所
社務所は、お守りやお札を授与したり、ご祈祷の受付を行ったりする場所です。また、比売語曽社の歴史やご祭神について、詳しく知りたい場合は、社務所の職員に尋ねることもできます。

その他
境内には、他にも、手水舎、絵馬掛け、ご神木などがあります。特に、ご神木であるクスノキは、樹齢千年以上と伝えられており、神聖な雰囲気を醸し出しています。また、境内からは、美しい海を眺めることができます。

比売語曽社の年間行事
比売語曽社では、年間を通して様々な祭典や行事が行われています。これらの行事は、地域の人々にとって、大切な交流の場であり、伝統文化を継承する場でもあります。

歳旦祭（1月1日）
歳旦祭は、新年を祝い、一年の平安を祈願する祭りです。元旦の朝、神職が祝詞を奏上し、参拝者は、新しい年への願いを込めて、お参りします。

節分祭（2月3日）
節分祭は、豆まきをして、邪気を払い、福を招き入れる祭りです。比売語曽社では、毎年、地元の子供たちが参加する豆まきが行われ、多くの人で賑わいます。

祈年祭（2月17日）
祈年祭は、豊作を祈願する祭りです。神職が祝詞を奏上し、五穀豊穣を祈ります。

例祭（7月14日、15日）
例祭は、比売語曽社の最も重要な祭りであり、2日間かけて盛大に開催されます。神輿の渡御や、夜店、花火大会など、様々な催しが行われます。

新嘗祭（11月23日）
新嘗祭は、その年に収穫された新穀を神々に捧げ、感謝の気持ちを伝える祭りです。神職が祝詞を奏上し、五穀豊穣を祈ります。

除夜祭（12月31日）
除夜祭は、一年を締めくくり、新しい年を迎える祭りです。神職が祝詞を奏上し、新しい年への願いを込めて、お参りします。

比売語曽社の祭典と催し
比売語曽社では、年間行事以外にも、様々な祭典や催しが行われています。これらの行事は、地域の人々にとって、楽しみであり、交流の場でもあります。

稚児行列（5月5日）
稚児行列は、子供たちが神職の衣装を身につけ、神社の境内を練り歩く行事です。子供たちの健やかな成長を祈願します。

夏越の大祓（6月30日）
夏越の大祓は、半年間の罪穢れを祓い清める神事です。茅の輪くぐりや人形（ひとがた）流しが行われます。

七五三詣（11月15日）
七五三詣は、子供の成長を祝い、今後の健康と幸福を祈願する行事です。3歳、5歳、7歳の子供が晴れ着を着て、神社にお参りします。

その他の催し
比売語曽社では、上記以外にも、様々な催しが行われています。例えば、春には、桜まつり、秋には、紅葉まつりなどが開催され、多くの人々が訪れます。また、境内では、定期的に、コンサートや展示会なども開催されており、地域文化の発展に貢献しています。

比売語曽社のご参拝・ご祈祷
比売語曽社は、誰でも自由にお参りすることができます。ただし、参拝する際には、いくつかの注意点があります。

比売語曽社の参拝時間
比売語曽社の参拝時間は、午前9時から午後5時までです。ただし、祭典や行事がある場合は、時間が変更になることがありますので、事前に確認することをおすすめします。

比売語曽社の参拝方法
比売語曽社の参拝方法は、以下の通りです。

鳥居をくぐり、一礼する: 鳥居は、神域と俗界を分ける門です。
手水舎で清める: 手水舎は、手や口を清める場所です。柄杓を使って、左手、右手、口の順に清めます。
お賽銭を入れる: お賽銭は、神様への感謝の気持ちを表すものです。金額は、いくらでも構いません。
鈴を鳴らす: 鈴は、神様を呼ぶためのものです。
二礼二拍手一礼する: 深く二礼し、二回手を打ち、最後に一礼します。
お祈りをする: 心の中で、日ごろの感謝の気持ちを伝えたり、願い事をしたりしましょう。
比売語曽社のご祈祷
比売語曽社では、様々なご祈祷を受け付けています。家内安全、交通安全、商売繁盛、安産祈願、厄除病気平癒、合格祈願など、ご希望に応じて、ご祈祷を受けることができます。ご祈祷を希望する場合は、事前に社務所に連絡し、予約をする必要があります。

比売語曽社のお守り・お札
比売語曽社では、様々なお守りやお札を授与しています。お守りは、身に着けることで、ご利益があるとされています。お札は、家に祀ることで、家内安全や商売繁盛などを祈願することができます。

特に人気が高いのは、海上安全や交通安全のお守りです。船乗りや漁師、旅行者など、海や陸の旅の安全を願う人々に人気があります。また、安産祈願や縁結びのお守りも人気で、女性が多く求めます。

比売語曽社へのアクセス
比売語曽社は、姫島に位置するため、まずは姫島へのアクセスが必要です。

姫島へのアクセス
フェリー: 大分県国東市国東町竹田津港から姫島村営フェリーで約20分です。
高速船: 大分市の大分ホーバーフェリー乗り場から姫島村営高速船で約15分です。
比売語曽社へのアクセス
姫島港から比売語曽社までは、徒歩約15分です。

比売語曽社周辺の観光スポット
比売語曽社がある姫島には、美しい自然や歴史的な史跡など、様々な観光スポットがあります。

姫島七不思議
姫島七不思議は、姫島に伝わる七つの不思議な現象です。

浮洲: 潮の満ち引きによって現れたり消えたりする砂州です。
観音崎の阿弥陀牡蠣: 岩に付着したカキが阿弥陀如来の形に見えると言われています。
逆柳: 根が上、枝が下になっている柳の木です。
車石: 車輪のような形をした不思議な形の岩です。
千人堂: 多くの人が座れるほど大きな岩です。
拍子水: 音を立てて湧き出る泉です。
アコウ樹: 大きなアコウの木です。
姫島ジオパーク
姫島は、貴重な地質遺産が多く残る島であり、2013年に日本ジオパークに認定されました。約9000万年前に活動した火山の噴出物や、珍しい形の奇岩など、見どころがたくさんあります。

その他の観光スポット
比売語曽社周辺には、上記以外にも、様々な観光スポットがあります。

姫島灯台: 白亜の美しい灯台で、国の登録有形文化財に指定されています。
姫島盆踊り: 毎年8月に開催される伝統的な盆踊りです。
姫島海水浴場: 美しい海で海水浴を楽しめます。
比売語曽社周辺のグルメ
比売語曽社周辺には、姫島ならではの郷土料理や、新鮮な魚介類など、美味しいグルメが楽しめるお店がたくさんあります。

姫島車えび
姫島車えびは、姫島近海で獲れる高級な車海老です。身がプリプリとしていて、甘みがあり、非常に美味しいです。刺身や塩焼き、天ぷらなど、様々な料理で楽しめます。

姫島ひじき
姫島ひじきは、姫島近海で採れるひじきです。肉厚で柔らかく、磯の香りが豊かです。煮物や炒め物、サラダなど、様々な料理で楽しめます。

その他のグルメ
比売語曽社周辺には、上記以外にも、様々なグルメが楽しめます。

海鮮料理: 姫島は、新鮮な魚介類が豊富に水揚げされます。刺身や寿司、焼き魚など、様々な料理で楽しめます。
郷土料理: 姫島には、「ひめっこ汁」や「ひじき飯」など、島ならではの郷土料理があります。
姫島村内には、レストランや居酒屋、カフェなど、様々な飲食店があります。地元の食材を使った料理や、郷土料理など、ぜひ色々なお店を巡ってみてください。

比売語曽社周辺の宿泊施設
比売語曽社周辺には、姫島村内の旅館や民宿など、様々な宿泊施設があります。予算や目的に合わせて、選ぶことができます。

旅館
姫島村内には、海を望む温泉旅館や、アットホームな雰囲気の旅館など、様々な旅館があります。温泉や料理など、ゆっくりとくつろぎたい方におすすめです。

民宿
姫島村内には、アットホームな雰囲気の民宿がいくつかあります。地元の人との交流を楽しみたい方におすすめです。新鮮な魚介類を使った料理が楽しめる民宿もあります。

その他の宿泊施設
比売語曽社周辺には、上記以外にも、様々な宿泊施設があります。

キャンプ場: 自然の中で、アウトドアを楽しみたい方におすすめです。
姫島村内の宿泊施設は、インターネットや旅行代理店などで予約することができます。

比売語曽社を訪れる際の注意点
比売語曽社を訪れる際には、以下の点に注意してください。

服装
比売語曽社は、神聖な場所ですので、露出の多い服装や、派手な服装は避けましょう。また、境内を歩く際には、歩きやすい靴を履くようにしましょう。

参拝マナー
比売語曽社では、静かに参拝するように心がけましょう。また、境内での飲食や喫煙は禁止されています。

写真撮影
比売語曽社では、写真撮影が可能です。ただし、本殿内での撮影は禁止されています。また、他の参拝者の迷惑にならないように、注意しましょう。

その他
比売語曽社は、姫島に位置するため、天候によっては、フェリーや高速船が欠航することがあります。事前に運航状況を確認するようにしましょう。

比売語曽社に関するQ&A
Q. 例祭はいつ行われますか？
A. 毎年7月14日、15日に行われます。

Q. ご祈祷は予約が必要ですか？
A. はい、事前にご予約ください。