早水神社の歴史
早水神社（はやみじんじゃ）は、宮崎県都城市早水町にある神社です。その歴史は古く、社伝によれば、景行天皇の御代に創建されたと伝えられています。
創建と髪長媛伝説
早水神社の創建には、髪長媛（かみながひめ）にまつわる伝説が残されています。髪長媛は、諸県君牛諸井（もろかたのきみうしもろい）の娘で、その美貌から応神天皇に召し上げられました。しかし、皇太子であった仁徳天皇が彼女の美貌に惹かれ、妃として譲り受けたとされています。髪長媛は、この地で生まれたとされ、早水神社は、髪長媛を祀る神社として、古くから地域の人々の信仰を集めてきました。
中世から近世にかけての変遷
その後、戦国時代初期には、都城盆地を統一した都城島津家の北郷忠相（ほんごうただすけ）が神社を再興しました。江戸時代には、島津氏の祈願所となり、社殿の修復や神領の寄進など、様々な支援を受けました。
明治時代以降の変遷
明治時代に入ると、神仏分離令により、早水神社は、仏教色の強い神宮寺と分離されました。その後も、地域の人々の信仰を集め続け、現在に至ります。
早水神社のご祭神とご利益
早水神社の主祭神は、髪長媛命（かみながひめのみこと）です。髪長媛命は、美貌の女神として信仰されており、縁結び、美容、安産、子育てなど、様々なご利益があるとされています。
髪長媛命の御神徳
髪長媛命は、その美しさから、美容や若返りの神として信仰されています。また、縁結びの神としても信仰されており、良縁を願う人々が数多く訪れます。さらに、安産や子育ての守り神としても崇められており、妊婦やその家族が安産祈願に訪れます。
その他の祭神
早水神社には、髪長媛命の他に、以下の神々も祀られています。
玉依姫命（たまよりひめのみこと）: 海の神、安産の神として信仰されています。
鵜葺草葺不合命（うがやふきあえずのみこと）: 瓊瓊杵尊（ににぎのみこと）と木花開耶姫命（このはなさくやひめのみこと）の間に生まれた神様で、神武天皇の父にあたります。
これらの神々も、それぞれに様々なご利益があるとされ、早水神社は、多くの人々の願いを叶えるパワースポットとして、親しまれています。
早水神社の境内
早水神社の境内は、緑豊かな自然に囲まれており、静かで落ち着いた雰囲気が漂っています。本殿、拝殿、神楽殿、社務所など、様々な建物が点在しており、それぞれに歴史と趣を感じさせます。
本殿
本殿は、早水神社の最も重要な建物であり、ご祭神が祀られている場所です。現在の本殿は、江戸時代後期に再建されたもので、神明造の建築様式を伝えています。
拝殿
拝殿は、参拝者がお参りをする場所です。本殿の前に位置し、広々とした空間が広がっています。参拝者はここで、二礼二拍手一礼の作法でお参りします。
神楽殿
神楽殿は、神楽が奉納される場所です。神楽とは、神様を祀るために行われる舞踊であり、早水神社では、例祭の際に、神楽が奉納されます。神楽殿は、神楽の舞台となるだけでなく、地域の人々の集いの場としても利用されています。
社務所
社務所は、お守りやお札を授与したり、ご祈祷の受付を行ったりする場所です。また、早水神社の歴史やご祭神について、詳しく知りたい場合は、社務所の職員に尋ねることもできます。
その他
境内には、他にも、手水舎、絵馬掛け、ご神木などがあります。特に、ご神木であるクスノキは、樹齢数百年と伝えられており、神聖な雰囲気を醸し出しています。また、境内には、宮崎県指定史跡の沖水古墳があり、髪長媛の誕生地と伝えられています。
早水神社の年間行事
早水神社では、年間を通して様々な祭典や行事が行われています。これらの行事は、地域の人々にとって、大切な交流の場であり、伝統文化を継承する場でもあります。
歳旦祭（1月1日）
歳旦祭は、新年を祝い、一年の平安を祈願する祭りです。元旦の朝、神職が祝詞を奏上し、参拝者は、新しい年への願いを込めて、お参りします。
節分祭（2月3日）
節分祭は、豆まきをして、邪気を払い、福を招き入れる祭りです。早水神社では、毎年、地元の子供たちが参加する豆まきが行われ、多くの人で賑わいます。
祈年祭（2月17日）
祈年祭は、豊作を祈願する祭りです。神職が祝詞を奏上し、五穀豊穣を祈ります。
例祭（4月29日）
例祭は、早水神社の最も重要な祭りであり、盛大に開催されます。神事のほか、奉納相撲や、夜店などが行われます。
新嘗祭（11月23日）
新嘗祭は、その年に収穫された新穀を神々に捧げ、感謝の気持ちを伝える祭りです。神職が祝詞を奏上し、五穀豊穣を祈ります。
除夜祭（12月31日）
除夜祭は、一年を締めくくり、新しい年を迎える祭りです。神職が祝詞を奏上し、新しい年への願いを込めて、お参りします。
早水神社の祭典と催し
早水神社では、年間行事以外にも、様々な祭典や催しが行われています。これらの行事は、地域の人々にとって、楽しみであり、交流の場でもあります。
どんど焼き（1月15日）
どんど焼きは、正月に飾った門松やしめ縄などを燃やし、その火で焼いた餅を食べることで、無病息災を祈願する行事です。
七五三詣（11月15日）
七五三詣は、子供の成長を祝い、今後の健康と幸福を祈願する行事です。3歳、5歳、7歳の子供が晴れ着を着て、神社にお参りします。
その他の催し
早水神社では、上記以外にも、様々な催しが行われています。例えば、春には、桜まつり、秋には、紅葉まつりなどが開催され、多くの人々が訪れます。また、境内では、定期的に、コンサートや展示会なども開催されており、地域文化の発展に貢献しています。
早水神社のご参拝・ご祈祷
早水神社は、誰でも自由にお参りすることができます。ただし、参拝する際には、いくつかの注意点があります。
早水神社の参拝時間
早水神社の参拝時間は、特に決まっていません。
早水神社の参拝方法
早水神社の参拝方法は、以下の通りです。
鳥居をくぐる: 鳥居は、神域と俗界を分ける門です。鳥居をくぐる際は、一礼しましょう。
手水舎で清める: 手水舎は、手や口を清める場所です。柄杓を使って、左手、右手、口の順に清めます。
お賽銭を入れる: お賽銭は、神様への感謝の気持ちを表すものです。金額は、いくらでも構いません。
鈴を鳴らす: 鈴は、神様を呼ぶためのものです。鈴を鳴らして、神様をお迎えしましょう。
二礼二拍手一礼する: 二礼二拍手一礼は、一般的な神社の参拝方法です。深く二礼し、二回手を打ち、最後に一礼します。
お祈りをする: 心の中で、日ごろの感謝の気持ちを伝えたり、願い事をしたりしましょう。
早水神社のご祈祷
早水神社では、様々なご祈祷を受け付けています。家内安全、交通安全、商売繁盛、安産祈願、厄除け、病気平癒、合格祈願など、ご希望に応じて、ご祈祷を受けることができます。ご祈祷を希望する場合は、事前に社務所に連絡し、予約をする必要があります。
早水神社のお守り・お札
早水神社では、様々なお守りやお札を授与しています。お守りは、身に着けることで、ご利益があるとされています。お札は、家に祀ることで、家内安全や商売繁盛などを祈願することができます。特に、縁結びや安産祈願のお守りは、多くの人々に人気があります。
